愛犬のよだれが病気に繋がることも?人獣共通感染症にも注意!

愛犬のよだれが病気に繋がることも?人獣共通感染症にも注意!

「愛犬の様子がおかしい…よく見てみると大量のよだれがでている!」
このように不安を抱えている方が多いのではないでしょうか。

よだれは、口内の菌を洗い流したり消化を助けるたりする役割を担っています。そのため、「よだれ=病気」と決めつけられません。
とはいえ、よだれが症状としてでる病気もあります。

本記事では、よだれがでる4つの理由やよだれがでるタイミング、よだれが引き起こす病気、人獣共通感染症についてご紹介します。また、よだれが正常だったときやのケア方法についてもご紹介するので、本記事を参考にしてください。

目次

愛犬のよだれが心配…よだれがでる4つの理由

まず初めに、犬によだれがでる4つの理由についてご紹介します。

気温変化による生理現象
緊張やストレスによる心理現象
刺激物を口に入れる
車酔いや熱中症によって

それぞれ順番に見ていきましょう。

気温変化による生理現象

気温変化による生理現象によって、よだれがでます。人間は汗で体温調整しますが、犬はよだれで体温調整します。生理現象によって発生するよだれは、病気ではありません。

とはいえ、よだれがでつづけることは、内部の水分が失われていくことに繋がるため、熱中症には注意が必要です。大幅な気温の変化を感じたときには、水分補給や温度管理に注意しましょう。

緊張やストレスによる心理現象

緊張やストレスによる心理現象でよだれがでる場合もあります。はじめて訪れる場所や恐怖を感じやすい病院でよく見られます。

緊張やストレスが増すことで、副交感神経が活発になり、消化液の分泌が促されることで、よだれがでます。こちらも病気ではないため、心配する必要はありません。

とはいえ、心理現象を抑えるために犬をリラックスさせることは大事です。緊張やストレスの感じやすい場所に行くときには、愛着のあるおもちゃやおやつを常備し、犬の心理現象を抑えましょう。

刺激物を口に入れる

刺激物を口に入れることでも、よだれがでます。

たとえば、食器用洗剤や薬等を口に入れたときには注意が必要です。器官が刺激を和らげようとしていることで、よだれが分泌されるため、病気の心配は必要ありません。

しかし、犬によってふらついたり吐き気を催します。そのときは、すぐに病院に連れていきましょう。

車酔いや熱中症によって

車酔いや熱中症によってもよだれはでます。

車酔いでよだれがでる理由は、吐き気を催しているからです。嘔吐への前兆とも言われているため、こまめな休息を取りましょう。

先述した通り、熱中症のときにもよだれはでます。夏の暑い日は、熱中症に気を付けて、こまめな水分補給と涼しい場所での休息を心がけましょう。

タイミング別!犬のよだれが出てくるのはいつ?

ここまで、犬のよだれがでる4つの理由についてご紹介しました。よだれは、下記の3つのタイミングで出てくると言われています。

睡眠時にでる場合
ドッグランに連れていったときによく出る場合
夏の時期に多い場合

1つずつ見ていきましょう。

睡眠時にでる場合

1つ目は、睡眠時によだれがでる場合です。

睡眠時はリラックスしているため、副交感神経が活発になり、よだれがでやすくなります。また、香りによってリラックスを促され、よだれがでる犬もいます。

場合によっては、歯のかみ合わせが悪いことが原因でよだれがでることもあります。異常な量のよだれが見られれば、すぐに病院へ連れていきましょう。

ドッグランに犬を連れて行ったときによくよだれが出る

2つ目は、ドッグランに連れていったときによだれがでる場合です。

先述した通り、犬は緊張やストレスといった心理現象で、よだれがでます。
馴染みがない環境や他の犬との触れ合いは、犬にとってストレスになる場合があります。無理に連れていったり他の犬と触れ合うことで、副交感神経が刺激されよだれが止まらなくなることもあるでしょう。

少しでも、心理現象を軽減させるために、愛犬のお気に入りおもちゃやおやつを持っていきましょう。いつもの匂いがあることで、リラックスできますよ。

夏の時期によだれが多い場合

3つ目は、夏の時期によだれがでる場合です。

犬は、体温調整をよだれでおこなっているため、気温の変化に敏感です。とくに、夏の時期にはよだれが多く出てしまい、水分不足に繋がった結果、熱中症になります。

熱中症になれば、よだれ以外にもふらつきや嘔吐といった症状も現れるため、注意深く観察しておきましょう。少しでも異変を感じたらこまめな水分補給や休息は欠かさないでくださいね。

犬のよだれで引き起こす病気

実は、犬のよだれに病気が隠れているケースがあります。

泡状のよだれや血が混じったよだれ、悪臭のするよだれには病気が隠れていると言われています。
よだれの異常に気づいたときは、病院へ連れていきましょう。
ここからは、よだれが症状として現れる病気についてご紹介します。

口内炎

口内炎とは、口の中に炎症や痛み、潰瘍が現れる病気のことです。よだれ以外には、食欲低下や咳などの症状が現れます。病院につれていけば、投薬で治療できる病気なので、焦らず落ち着いて対応しましょう。

歯周病

歯周病とは、歯垢の細菌が原因になって起こる病気のことです。

口内ケアをおこなっていないことがで炎症を起こし、放置し続けていると歯茎や骨にまで炎症を及ぼします。
歯周病の場合、異臭がするよだれを分泌するため、すぐに気づくでしょう。
歯周病は放置すればするほど、悪化していく病気なので気づいたらすぐに病院へ連れていきましょう。

咽頭炎

咽頭炎とは、喉に炎症や痛みがでる病気のことです。

よだれ以外には、咳や食欲低下、呼吸困難といった症状が現れます。咽頭炎は風邪とは異なり、重症化する恐れもあるため、異常に気付いた段階で病院へ連れていきましょう。薬剤を吸入させれば、症状が落ち着くため、心配するは必要ありません。

胃拡張

胃拡張とは、胃にガスがたまることで拡張していまい、ねじれを起こす病気のことです。

大型犬に多い病気で、水を一気に飲んだりえさを急いで食べたりすることで、発症します。病院へ連れていく判断が遅れることで、全身の血流の循環が悪くなり、ショック状態に陥って死にかかわるケースがあります。
ぐったりしていたり呼吸が荒くなっていたら、胃拡張を疑い、病院へつれていきましょう。

てんかん

てんかんとは、身体の機能に異常を引き起こし続けることで、脳にダメージを与える病気のことです。

てんかんには、発作の途中に新たに別の発作が起こる重積発作と1日に何度も同じ発作を起こす群小発作の2種類があります。群小発作の場合、脳へのダメージが重なるため、緊急性が高くなります。

てんかん発作の前には、舌をぺろぺろしたり落ち着きがなくうろうろしたりする行動が見られます。発作が起こると、全身痙攣することもあるので、注意が必要です。

異物誤飲

異物誤飲は、破片のがあるものや人間が食べる食べ物を食べることで、引き起こす病気のことです。

散歩中や犬が範囲としている場所に食べ物を置いておくことが原因で、異物誤飲が起こります。飲み込んだものによっては、緊急性の高い処置が必要になるため、注意が必要です。犬に異物誤飲させないためにも、家庭内のルールを決め、徹底しましょう。

食道疾患

食堂疾患とは、食道内異物や潰瘍、巨大食道症のことです。

食道の病気は、胃酸過多になることが多いため、よだれが増えます。よだれ以外にも、痛みや炎症が食道内に起こるため、食欲低下に繋がります。異常なよだれが見られれば、食道疾患の病気を疑い、病院へ連れていきましょう。

愛犬に異常なよだれがでた場合の対処法

泡状のよだれや血の混じったよだれ、悪臭などのよだれがでた場合の対処法は下記のとおりです。

動物病院に連れていく
部屋を清潔に保つ
おもちゃを使っているなら洗う

それぞれ1つずつ見ていきましょう。

そもそもなぜよだれを作るのか?健康な犬もよだれはでるのか?

犬がよだれを作る理由は下記のとおりです。

  • 虫歯を予防する
  • 体温調整をする

よだれには、不潔なイメージを抱きがちですが、虫歯や体温調整をする役割を担っています。

健康な犬でも、よだれを作るため、心配する必要はありません。
しかし、よだれがいつもより多くでたり悪臭がしたり、血が混じったときは、犬に異常が起きています。

日々、犬の観察をしておき、異変を感じたら適切な対処をおこないましょう。

動物病院に連れていく

異常なよだれがでた場合、真っ先に動物病院へ連れていきましょう。

楽観的な考えかもしれませんが、病院へ連れていけばなんとかなります。

医療が発展しているため、投薬や手術で大体の病気は治療できます。また、早期発見できれば、愛犬の負担も減るでしょう。

病院へ連れていく判断が遅れることで、命が無くなる場合もあります。異常なよだれがでたらひとまず動物病院へ連れていきましょう。

部屋を清潔に保つ

異常なよだれがでた場合、部屋を清潔に保ちましょう。

せっかく治療しても、菌が残っている床を舐めてしまうことで、病気が再発します。

また、多頭飼いしている家だと他の犬が床を舐めて病気になることもあります。

部屋清潔に保つことは、よだれ以外にも異物誤飲や皮膚病を防ぐ効果もあります。1週間に2~3回は部屋の掃除をおこないましょう。

おもちゃを使っているなら洗う

異常なよだれがでた場合、おもちゃを洗いましょう。

おもちゃにも、雑菌がついていることがあります。

特に、餌をいれることができる知育玩具は、餌の残りかすとよだれで雑菌が繁殖しやすくなり、病気に繋がるでしょう。おもちゃは清潔に保ち、病気を防ぎましょう。

飼い主も注意!人獣共通感染症のリスク!

実は、犬や人間に共通している感染症がよだれによって引き起こされます。
最悪の場合、死に結びつくこともある病気も存在するため、人獣共通感染症について理解しておきましょう。

よだれからでる細菌が傷口に侵入してしまう

よだれからでる細菌が人間の傷口に侵入してしまうことで、病気になります。
犬の口中が虫歯や歯垢で汚れているとき、よだれには多くの菌が混在しています。
犬のよだれに含まれる菌の多くは、犬にとって無害のものばかりです。しかし、人間にとっては危険です。

免疫力が低下しているとき、侵入してしまうとさまざまな症状がでます。犬の口内環境や自分の免疫力を高めておくためにも健康的な生活が必要です。

アレルゲンとなる可能性がある

犬のよだれがアレルゲンとなる可能性があります。

アレルゲンになる人の多くは、犬アレルギーを持っています。よだれ以外にも、くしゃみや咳によってでた飛沫が皮膚に付着し、湿疹がでる場合もあります。人獣共通感染症は自己免疫力で治すことが難しいため、病院を受診しましょう。

狂犬病のリスク

狂犬病にも注意しましょう。狂犬病はワクチン接種が1年に1回義務付けられているため、過度に恐れる必要はありません。

しかし、ワクチンを打っていない犬も多くいるため、散歩時やドッグランでの過度な接触に注意が必要です。

狂犬病のリスクを抑えるためにも、1年に1回のワクチン接種は忘れずおこないましょう。

犬のよだれが問題なかったときのケア方法

ここまで、飼い主にも注意が必要になるじ人獣共通感染症についてご紹介しました。

次に、犬のよだれが問題なかったときのケア方法についてご紹介します。

  • よだれやけを防ぐ
  • 日頃からの犬の口内ケアを行う

それぞれ順番に見ていきましょう。

よだれやけを防ぐ

ケア方法の1つ目は、よだれやけを防ぐことです。

よだれやけとは、よだれに含まれている雑菌が原因で、口の周りが束になり茶色に変色することです。

よだれやけを防ぐためには、部屋を清潔に保つことやおもちゃの清掃が必要です。また、餌の油分がひげに付着して、口の周りが腐食することもあるため、えさの見直しも必要です。

日頃から犬の口内ケアをおこなう

ケア方法の2つ目は、日頃から犬の口内ケアをおこなうことです。

口内ケアは、先述したよだれやけや歯周病に効果的です。
口内ケアの方法は、歯磨きや病院でおこなう歯周病治療がメインです。
歯磨きをしているとき、嫌がられることがあると思いますが、根気強く続けましょう。

犬のよだれについてのまとめ

本記事では、よだれがでる4つの理由やよだれがでるタイミング、よだれが引き起こす病気、人獣共通感染症について、よだれに問題なかったときのケア方法についてご紹介しました。
本記事の重要ポイントは下記のとおりです。

「よだれ=病気」ではない
犬の様子がいつもに比べて変であれば、すぐに病院へ
日々のケアが、病気を防げる

本記事を参考にして、犬との生活を楽しく過ごしてください。

友人にシェア!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次