子犬が身震いをしている姿を見たことがある飼い主さんも多いのではないでしょうか。
「身震い=寒い」というイメージが強いと思いますが、子犬が身震いをする原因は他にも多くあります。
子犬が身震いをする原因の中には、子犬の健康トラブルのサインの場合もあるため、見逃さないように注意しなければなりません。
今回は子犬を飼ったばかりの飼い主さんや、子犬が身震いをして心配な飼い主さんのために、子犬が身震いする原因や対処法などを詳しくご紹介します。
子犬が身震いする原因
子犬が身震いする原因は、子犬の感情、子犬の置かれている状況などさまざまです。
また、子犬の性格やどれだけ犬の社会化を出来ているかなど、子犬によって個体差があります。
そのため、「この程度で子犬は身震いしないだろう」と決めつける事なく、子犬が身震いをしている原因を見つけてあげましょう。
子犬が身震いする原因は子犬の気持ちの表れ
子犬が身震いすることは、子犬の気持ちや感情の表れでもあります。
どのような感情で子犬が身震いをしているのかは、子犬の置かれている状況から飼い主さんが判断してあげましょう。
恐怖による身震い
子犬の身震いが恐怖による場合があります。
子犬が恐怖の感情を抱きやすい場所として、動物病院などが挙げられますが、動物病院は子犬にとって慣れなければいけない場所です。
ワクチンや狂犬病の予防接種、去勢・避妊手術など、その場所で怖い思いをした場合などに子犬が身震いをするケースが多く見られます。
また、初めて訪れる動物病院であっても、他に診察待ちをしている犬や猫、その他の動物に対して怖いという感情を抱くことがあります。
他にも、子犬が「この場所で今から何が起きるのだろう・・。」などと恐怖を感じるケースもあります。
警戒による身震い
子犬が初めて目にするものや初めて出会う人を見ると、警戒心から身震いするケースがあります。
その場合は、無理に子犬を慣れさせようとせずに、警戒しているものなどを排除してあげましょう。
無理に慣れさせようとすると、子犬にとってそのものが恐怖の対象となり、余計に身震いする恐れがあります。
嬉しい事による身震い
子犬が身震いをしている原因は、決してマイナスな事ばかりではありません。
子犬が嬉しい感情から身震いをするケースとして多いので、散歩へ行くことを子犬に伝える時です。
子犬が「散歩」などのワードを聞くと、散歩に行ける事を覚えている時は嬉しさや興奮の気持ちから身震いをします。
他にも興奮により身震いをするケースは多々ありますが、時には興奮から吠えてしまう場合もあるため、子犬を落ち着かせるためのしつけも必要です。
子犬が身震いするのは環境などが原因?
気温の低下による身震い
子犬が身震いをする原因として、真っ先に思い付くことが多いのが気温の低下だと思います。
これは、身震いをして体温を上げようとする自然的行動です。
痛みなどによる身震い
子犬が何かしらの原因によって怪我をしてしまっていたり、病気を発症している場合、子犬が身震いをする恐れがあります。
子犬が身震いをするほどの怪我や病気の場合は、症状が重く痛みも強いことが多いため、すぐに獣医師に相談してください。
大きなストレスが原因の身震い
飼い主さんにとっては些細な出来事であっても、子犬にはその些細な事が大きなストレスとなり、子犬が身震いをしている可能性があります。
例えば、少し家具の位置を移動した、子犬が初めて聞く音など些細な事だと思う事であっても、子犬が身震いをしている時は対処してあげましょう。
他にも、家族が増えたり、大規模な模様替え、引っ越し、ペットホテルでの宿泊なども、子犬に大きなストレスを与える可能性が高いため注意が必要です。
子犬が身震いしていたら気を付けるべき病気3選
子犬が身震いをしているのは、何かしらの病気が原因の恐れがあります。
特に注意すべき犬の病気をご紹介しますが、「子犬の様子がいつもとは違うかもしれない」と感じた時は、出来るだけ早く動物病院を受診してください。
身震いに見えて実はてんかん⁉︎
てんかんと聞くと、身体全体を大きく痙攣させる印象を持っている飼い主さんが多いと思います。
しかし、身体の一部分を小さく痙攣させるケースもある為、子犬が身震いをしていると勘違いするケースも少なくありません。
子犬の留守番が多い時は低血糖に注意
子犬が低血糖を引き起こしている場合も、身震いが見られる事があります。
子犬の低血糖は、飼い主さんが自宅を留守にする時間が長ければ長いほど、低血糖を発症するリスクが高くなります。
その理由は、子犬の食事の間隔が大きく開いてしまうからです。
自宅に帰ると、子犬が身震いをしていたり、元気がない、ヨダレを垂らしているなどの症状が見られる場合は、低血糖の恐れがあります。
特に注意が必要な中毒症状
子犬が誤って何かしらの中毒症状を発症する食べ物などを摂取することで、身震いを引き起こす事があります。
【子犬が食べてはいけない食べ物】
- ヒガンバナ科ネギ類(玉ねぎ・ニンニク・にら等)
- チョコレート
- キシリトール
- ナッツ類(マカダミアナッツ等)
- アボカド
- イチジク
- 銀杏など・・
上記の食材は絶対に与えてはいけない食べ物ですが、人の食べ残しや調理中に落としてしまい、子犬が食べてしまうケースもあります。
そのため、子犬が食べてはいけない食べ物を食べる時は、子犬をケージに入れたりキッチンには近づけないようにするなどの対策をするようにしましょう。
また、食べ物以外にも薬や洗剤などにも注意する必要がある為、子犬が誤って摂取してしまわないように徹底した物の管理をしてください。
子犬が身震いしている時の対処方法2選
子犬が身震いする原因は、子犬の感情、子犬の置かれている状況などさまざまです。
どちらの場合でも、飼い主さんが対処してあげられる可能性が高いので、子犬の様子を観察し、子犬の身震いの要因となっているものを取り除いてあげましょう。
子犬が撫でたあとに身震いをする場合の対処法
子犬が撫でたあとに身震いする場合にまず確認することは、子犬との関係性です。
子犬と一緒に生活している方が子犬を撫でるのと、子犬に初めて会う方が子犬を撫でるのでは、子犬の気持ちは大きく異なります。
子犬と信頼しあえる関係性の場合
子犬が慣れていたり、信頼し合えるような関係性の場合は、嬉しい気持ちや興奮した気持ちが原因となり身震いをしている可能性が高いでしょう。
その場合は、子犬の様子を観察して大きな問題がなければ、優しく撫でてあげましょう。
【子犬が嬉しさで身震いしているかを確認するポイント】
- リラックスし、眠そうにしている
- 尻尾を振っている
- アイコンタクトを取ることが出来る
- ゆっくりと呼吸しているなど
もしも、上記のポイントに当てはまらず、ぐったりとしていたり、ヨダレを垂らしている、異常にあくびを繰り返すなどの場合は、他の原因で子犬が身震いしている恐れがあります。
子犬と信頼関係が築けていない場合
子犬と初めて会う場合や、子犬と生活して間もない場合は子犬との信頼関係が築けていない可能性が高いため、子犬は緊張や警戒などの原因で身震いしているかもしれません。
【子犬が緊張や警戒から身震いしているかを確認するポイント】
- 異常にあくびを繰り返す
- 異常に四肢の先を舐める
- 耳が後方へ倒れている
- 自分の尻尾を噛んでいるなど
子犬を撫でたあとに身震いをしていたら、一旦撫でるのをやめて、上記の行動をしていないかを確認しましょう。
もしも、当てはまった時は無理矢理撫でようとせず、子犬の様子を伺うようにしてください。
子犬を撫でる時のコツ
子犬を撫でるときは、ゆっくりと優しく撫でてあげましょう。
撫でる場所は、背中や体の横を毛並みに沿って撫でるようにし、子犬の頭・尻尾周辺・お腹・四肢の先などは撫でないでください。
上記の場所は、信頼した人に対してのみ撫でさせる部分ですので、安易に撫でないように注意しましょう。
子犬が頻繁に身震いする場合の対処法
子犬が頻繁に身震いする場合は、まず身震いしている原因を特定しましょう。
気温の低下により身震いしている場合の対処法
子犬が気温の低下により震えているのであれば、暖房を付けてあげたり、服を着させてあげましょう。
子犬にとっての適切な温度は20度から26度と言われていますが、子犬の犬種や個体差によっては、寒がったり暑がる恐れがあります。
また、子犬の皮膚が弱い場合は、服の生地によっては痒みが起こる事もあるため、子犬が痒そうにしていたり、服を嫌がっている時はすぐに服を脱がせてあげましょう。
病気や痛みにより身震いしている場合の対処法
子犬が病気や痛みが原因で身震いしている場合は、獣医師に相談する必要があります。
- 子犬が身震いしている時にチェックするポイント
- 子犬の身体にケガや異常がないか
- 子犬が1日に何回身震いをしているか
- 身震いが始まると何分間継続して身震いをするのか
- 子犬がよく身震いする時間帯など
上記のポイント以外にも、何か気になる行動などがあればチェックしておきましょう。
子犬の身震いの特徴を獣医師に伝える事で、身震いの原因を早期発見し、早期に治療を行える可能性があるため、必ずチェックしてから獣医師に相談してください。
子犬の身震いには注意しましょう!
今回は、子犬が身震いする原因や対処法などについてご紹介しました。
子犬が身震いしている時は、身震いの原因となっているものを特定する事が非常に重要です。
寒さや緊張などであれば、飼い主さんが対応する事ができるケースが多いですが、病気などの場合は獣医師に相談する必要があります。
また、身震いを引き起こす病気の中には、治療を行わないと子犬の命が脅かされるものがあるため、子犬の身震いは放置しないでください。