ロイヤルカナンドッグフードは、多くのブリーダーが使用していたり獣医師が処方していることがあります。
原材料を中心に健康体の犬には、犬の管理栄養士としておすすめできるドッグフードではありません。
今回は、様々な企業のドッグフード開発を実際に行っている犬の管理栄養士がロイヤルカナンドッグフードの評判や特徴について紹介します。
この記事の簡単なまとめ
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ロイヤルカナンドッグフードの基本情報
ロイヤルカナンドッグフードの基本情報は、下記のとおりです。
- 種類が非常に多い
- 種類によって原産国が異なる
- 化学合成添加物を使用している
- 価格が安い
それぞれ詳しく解説していきます。
容量 | 種類によって異なる |
バリエーション | 通常の総合栄養食・犬種別総合栄養食ドッグフード・疾患別療法食・プロフェッショナル向けドッグフード |
価格 | 種類や販売元によって異なるが一般的なドッグフードの中では安い(例:ロイヤルカナン BHN プードル 成犬用 3kg=税込4,320円 1,440円/ 1kg) |
送料 | 販売元によって異なる |
目的 | 総合栄養食、及び病気を発症している犬の療法食 |
対象年齢 | ドッグフードの種類によって異なる |
グレインフリー | ✖️ |
添加物 | ✖️ 基本的に添加物の配合が多い |
原産国 | 種類によって異なる |
ロイヤルカナンドッグフードの種類
ロイヤルカナンドッグフードは、通常のAAFCO基準を満たす総合栄養食以外にも犬種別のかかりやすい病気や体の特徴に合わせたドッグフードがあります。
その他、病気の犬のための栄養調整がされた療法食のレパートリーも広いのが特徴。
栄養素の配合に関しては安全性の高いドッグフードですが、通常の総合栄養食については最低限の基準を満たしているに過ぎません。
健康体の犬に関しては動物性タンパク質の配合割合や品質の不明確さからおすすめできません。
しかし、療法食については病気だけでなく、症状や体の特性に配慮している点でポイントが高いのが特徴です。
ロイヤルカナンドッグフードの原産国は種類によって異なる
ロイヤルカナンドッグフードの原産国は、ドッグフードの種類によって異なります。
なお、種類別の原産国は以下通りですが、最近は国産ドッグフードの人気も高まっています。
ロイヤルカナンドッグフードの種類 | 原産国 |
*ベテリナリーダイエット 犬用食事療法食|「満腹感サポート」 | 韓国 |
*ベテリナリーダイエット 犬用食事療法食|「セレクトプロテイン(カンガルー&オーツ)」・「セレクトプロテイン(フィッシュ&ポテト)」 | アメリカ |
*ベテリナリーダイエット 犬用食事療法食|「アミノペプチドフォーミュラ」・「満腹感サポートスペシャル+CLT」・「満腹感サポート+低分子プロテイン」 *療法食トリーツ全製品 | カナダ |
*上記以外のレパートリー | フランス |
なお、上記の原産国は2022年2月22日現時点での情報です。
ロイヤルカナンドッグフードの悪い評判まとめ
ロイヤルカナンドッグフードの良い評判は、下記のとおりです。
- クオリティの低さで評判が悪い
- 嗜好性の低さで評判が悪い
それぞれ詳しく解説していきます。
ロイヤルカナンドッグフードは、療法食以外は全般的にクオリティの低さで悪い評判が多いようです。
- 犬の食育について関心がない方
- 金銭的にドッグフードにお金がかけられない方
- 犬の健康に配慮していないブリーダー
クオリティの低さで評判が悪い
クオリティ評価:★★☆☆☆
ロイヤルカナンドッグフードは、人工添加物を使用していたり主原料に動物肉を使用していない点で評判が悪いのが特徴です。
療法食以外の総合栄養食については、犬の管理栄養士としてもおすすめできません。
悪い評判では、以下のような原材料に対する不安が多いのが特徴です。
- 動物性油脂(どのような動物の油脂か分からない脂肪)を使用している。
- オイルコーティングで無理に食いつきを良くしている。
- 人工添加物(化学合成添加物)を使用している。
- 殆どのロイヤルカナンは原料にトウモロコシを使用している。
- 原材料が明確にされていない(原材料の出どころなど)
- 殆どのロイヤルカナンは主原料に動物肉を使っていない
嗜好性の低さで評判が悪い
クオリティ評価:★★★☆☆
ロイヤルカナンドッグフードは、嗜好性の低さで悪い評判が多いのが特徴です。
肉や魚といった犬が好みやすい原材料が主原料として使用されていないのが、嗜好性が低い理由の1つなのでしょう。
全く食べなかったチワワの悪い評判
ウチのチワワだけでしょうか。
全く食べないで仕方ないので人に譲りました。
安くても、食べてくれないと購入してももったいないですね。
トイプードルやチワワのような小型犬の場合は、食べムラが多い犬も多いので注意が必要です。
飽きて食べなくなった悪い評判
与え始めは食べたけど、すぐにドッグフードに飽きて食べなくなるケースも多いので注意が必要です。
特にロイヤルカナンは、犬が好むチキンなどの動物肉の使用割合が低いので嗜好性が低いのではないでしょうか。
ロイヤルカナンドッグフードの良い評判まとめ
ロイヤルカナンドッグフードの良い評判は、下記のとおりです。
- 療法食の効果が実感できる
- 価格が安い
それぞれ詳しく解説していきます。
ロイヤルカナンは、価格の安さや療法食の安心感では非常に評判が良いのが特徴です。
特に病気の犬や健康状態に問題がある犬の療法食については、販売しているメーカーも少なく動物病院での取り扱いも多いので安心感がありますね。
療法食で効果が実感できたという良い評判
療法食の評価:★★★★★
病気を発症している犬の場合は、血液検査の数値が改善したという良い評価が多いのでおすすめです。
なお、ロイヤルカナンの療法食については効果が実感できたという良い評判が非常に多いため、ここでは病気別に一例を紹介します。
お腹が弱い子犬の良い評価
4ヶ月半の柴犬の常食として購入しました。
とてもお腹の敏感な子で何度か病院にもかかり、療法食を食べさせていました。
栄養的にも安心で、犬種に合った物を…とこちらを試しに購入。
ゆるすぎず硬すぎずの良い便が出ます。やっと安心して食べさせられる物に出会えて良かったです。
腎臓病の犬の数値が良くなったという良い評価
慢性腎不全ステージ2のトイプーに食べさせてます。
腎臓病や慢性腎不全の犬に関しては、タンパク質を中心に制限しなければいけない栄養素が多いのが特徴です。
療法食でないと腎臓に関わる病気は進行しやすいので、腎臓に問題がある犬は獣医師に相談すると良いでしょう。
心臓病の犬の病状が良くなったという良い評判
心臓病を見つけてもうすぐ2年になりますが、一時期獣医さんにも見放され獣医さんを変えててこのエサに変えました。
心臓病の犬に関しては、体重管理やナトリウム・クロール・リンなど特定の栄養素の制限が必要になります。
そのため、一般的な総合栄養食では病気の進行を早めてしまう危険性があるので療法食を与える必要があります。
肝臓病の犬の病状が良くなったという良い評判
我が家の中型ワンコの肝臓の数値が高くなり、動物病院で薦められたフードです。
一粒が大きく食べてくれるか心配しましたが、大きさの割りに食感は軽そうで、パクパク食べてくれました。
まだ適正値ではないので、あと1ヶ月ほどお世話になりそうです。
肝臓に疾患がある犬の場合はタンパク質を適度に与えるなど、食事管理が重要になります。
手作り食や総合栄養食では改善が難しいので、療法食で都度検査数値を確認していくのが良いでしょう。
価格の安さの良い評判
価格の評価:★★★★★
ロイヤルカナンドッグフードは、価格の安さで良い評判が多いのも特徴です。
ここでは、価格面での評判の一例を紹介します。
リーズナブルだという良い評判
基本何でも食べてくれる犬ですが、生まれた時からロイヤルカナンです。
生後1年が過ぎましたが、毛艶もよく、健康状態も良好ですので、うちの子には合っているのではないでしょうか。
多頭飼いの犬に与えている飼い主さんの良い評判
パピヨンの三頭飼いですので、毎月購入しています。
食いつきも良く、毛艶も良くて元気です。宅配で届くので楽で安いと思います。またリピートすると思います。
大袋を購入している飼い主さんの良い評判
8kgでこのお値段は安いですね。
今まで800gを購入してました 届いて大きさに思わず笑ってしまいました。
量が多いので ジップロックに小分けして、娘のトイプーに半分あげました。乾燥野菜を混ぜて与えてます。
獣医はなぜロイヤルカナンを勧めるのか|4つの理由
獣医師がロイヤルカナンを勧める理由は、下記のとおりです。
- 犬種別ドッグフードがあるので勧めやすい
- 病気の犬の療法食は数値として効果が出ているから
- 犬の栄養学に詳しくない獣医師が多いから
- 最近では療法食以外はロイヤルカナンを勧めない獣医師も多い
それぞれ詳しく解説していきます。
なお、獣医師がロイヤルカナンを勧める理由についてはあくまで一般的見解で、獣医師によって見解は異なります。
トイプードルなどの犬種別ドッグフードがあるから
獣医師や動物病院でロイヤルカナンを勧める理由の1つが、犬種別ドッグフードがあるので犬の食育知識が少なくても勧めやすいことです。
ロイヤルカナンのブリード ヘルス ニュートリションは、体の特性上犬種別で気をつけたいポイントに配慮して作られています。
なお、犬種別ドッグフードは以下通りです。
犬種別ドッグフード(ブリード ヘルス ニュートリション|42種類) | |
チワワ | 子犬用 |
チワワ | 成犬用 |
チワワ | 中・高齢犬用 |
ダックスフンド | 子犬用 |
ダックスフンド | 成犬用 |
ダックスフンド | 中・高齢犬用 |
プードル | 子犬用 |
プードル | 成犬用 |
プードル | 中・高齢犬用 |
柴犬 | 子犬用 |
柴犬 | 成犬用 |
柴犬 | 中・高齢犬用 |
ポメラニアン | 成犬〜高齢犬用 |
ヨークシャーテリア | 子犬用 |
ヨークシャーテリア | 成犬〜高齢犬用 |
シーズー | 成犬〜高齢犬用 |
マルチーズ | 成犬〜高齢犬用 |
ミニチュアシュナウザー | 子犬用 |
ミニチュアシュナウザー | 成犬〜高齢犬用 |
パグ | 成犬〜高齢犬用 |
キャバリア キング チャールズ | 成犬〜高齢犬用 |
フレンチブルドッグ | 子犬用 |
フレンチブルドッグ | 成犬〜高齢犬用 |
ラブラドールレトリバー | 子犬用 |
ラブラドールレトリバー | 成犬用 |
ラブラドールレトリバー | 中・高齢犬用 |
ゴールデンレトリバー | 子犬用 |
ゴールデンレトリバー | 成犬〜高齢犬用 |
ジャーマンシェパード | 成犬〜高齢犬用 |
ブルドッグ | 子犬用 |
ブルドッグ | 成犬〜高齢犬用 |
ボクサー | 子犬用 |
ボクサー | 成犬〜高齢犬用 |
ロットワイラー | 子犬用 |
ロットワイラー | 成犬〜高齢犬用 |
グレートデーン | 成犬〜高齢犬用 |
アメリカン コッカー スパニエル・イングリッシュ コッカー スパニエル | 子犬用 |
アメリカン コッカー スパニエル・イングリッシュ コッカー スパニエル | 成犬〜高齢犬用 |
ジャック ラッセル テリア | 子犬用 |
ジャック ラッセル テリア | 成犬〜高齢犬用 |
ビーグル | 成犬〜高齢犬用 |
ビション フリーゼ | 成犬〜高齢犬用 |
犬の体質や病気に応じた目的食や療法食があるから
ロイヤルカナンドッグフードの総合栄養食はおすすめできませんが、療法食についてはそれぞれの疾患に応じて作られています。
そのため、犬の管理栄養士としてもおすすめできます。
獣医師は、犬の病気を治すしたり進行を抑えることが仕事の1つですので、療法食として実績が多く歴史の長いロイヤルカナンは推奨しやすいのでしょう。
獣医師は犬の栄養学に詳しくないから
獣医師がロイヤルカナンを推奨する傾向にある理由の1つは、栄養学に詳しくない獣医師が多いことです。
療法食については詳しく勉強している方が殆どですが、健康体の犬の栄養学については知識が少ない獣医師が殆どです。
私自身、様々な企業のドッグフード開発を請け負い、商品の監修者である獣医師と話すことが多いです。
しかし、「栄養学については詳しくないので、監修するドッグフードは総合栄養食基準さえ満たしていれば良い」という獣医師が多いのが特徴です。
最近ではロイヤルカナンをすすめない獣医師も多い
最近では栄養学を詳しく勉強する獣医師も増えています。
そのため、療法食を除き、健康体の犬においてロイヤルカナンドッグフードを勧めない獣医師も多くなってきました。
病気の犬については、特定の栄養素の補給や制限が病気の進行を抑えるために必須となります。
しかし、健康体の犬にはやはり良質な動物肉が主原料のドッグフードが良い、という見解の獣医師が増えているのではないでしょうか。
ロイヤルカナンの3つのデメリット
ロイヤルカナンドッグフードのデメリットは、下記のとおりです。
- タンパク質割合が全般的に少ない
- 人工添加物が多く使用されている
- 原材料のクオリティが悪い
それぞれ詳しく解説していきます。
タンパク質が全般的に少ない
近年、犬の体の構造や消化能力を配慮すると、良質な動物性タンパク質量が多いドッグフードが良いとされる傾向にあります。
しかし、ロイヤルカナンドッグフードの原材料は動物性タンパク質の使用割合が極端に低く感じます。
なお、一例としてロイヤルカナンドッグフードのタンパク質原材料と配合割合をまとめてみました。
ドッグフードの種類 | 使用しているタンパク質原材料(一例) ※使用割合の多い順 | タンパク質の割合 |
ロイヤルカナン ミニインドアアダルト | 米、コーン、肉類(鶏、七面鳥、ダック)、超高消化性小麦タンパク | 19%以上 |
ロイヤルカナン柴犬成犬用 | とうもろこし、米、肉類(鶏、七面鳥)、植物性分離タンパク | 24%以上 |
マルチーズ 成犬・高齢犬用 | コーン、米、肉類(鶏、七面鳥、ダック)、動物性油脂、超高消化性小麦タンパク | 22%以上 |
ヘルスニュートリション ミニ アダルト | 肉類(鶏、七面鳥、ダック)、コーン、コーンフラワー、動物性油脂、超高消化性小麦タンパク | 25%以上 |
上記からわかるように、ロイヤルカナンドッグフードは動物性タンパク質(肉や魚)原材料が少ないことが分かります。
また、AAFCO2016の総合栄養食基準のタンパク質量は満たしているものの、全般的なドライフードのタンパク質量より少ないのがデメリットでしょう。
人工添加物が多く使用されている
ロイヤルカナンは、種類によって使用している化学合成(人工)添加物、またはその配合量が若干異なります。
少し前までは、比較的危険性が高いと言われているBHAや没食子酸プロピル(酸化防止剤)などが使用されていました。
ロイヤルカナンドッグフードに使用されている天然添加物は、「ミックストコフェロール」や「ローズマリーエキス」などです。
これら天然添加物は、比較的プレミアムドッグフードにも使用されているケースが多いのではないでしょうか。
しかし、ロイヤルカナンドッグフードの保存料には、現在でも人工添加物(ソルビン酸カリウム)が使用されています。
原材料のクオリティが悪い
原材料については、良質な肉や魚が主原料になっていないことがデメリットとして大きいでしょう。
ロイヤルカナンドッグフードには以下のような、原材料の原価が安く済む原材料ばかり使用されています。
- 米類
- トウモロコシ(コーン)
- 植物性分離タンパク
- 超高消化性小麦タンパク
- 動物性油脂
- コーンフラワー
また、最近のドッグフードは原材料の産地を公表しているメーカーが多いのが特徴ですが、ロイヤルカナンの原材料は出どころが分かりません。
ロイヤルカナンの2つのメリット
ロイヤルカナンドッグフードのメリットは、下記のとおりです。
- 病気を発症している犬は安心
- 価格が安い
それぞれ詳しく解説していきます。
病気を発症している犬には安心
前述で紹介させていただいたように、療法食については血液検査を中心とした検査結果で実績として数値が実証されています。
病気に応じて多く摂取させなければいけない栄養素・制限しなければいけない栄養素が異なりますので、病気の犬には安心ですね。
ロイヤルカナンの療法食については、後ほど病気別一覧で紹介します。
価格が安い
ロイヤルカナンドッグフードは、価格が安いのが特徴です。
種類やサイズ、販売元によって1kg当たりの価格が大きく異なりますが、一例として以下表を作成してみました。
ドッグフードの種類(レパートリー) | 容量・価格 | 1kg当たりの価格 |
一般食(総合栄養食):成犬用(室内で生活する小型犬) | 8kg・税込7,364円 | 921円(税込) |
療法食:消化器サポート 低脂肪 | 8kg・税込10,875円 | 1,359円(税込) |
犬種別ドッグフード:プードル 成犬用 | 7.5kg・税込8,110円 | 1,081円(税込) |
上記価格参考は、楽天市場の2022年2月22日時点の価格を参考に算出しております。
ロイヤルカナンドッグフード8つの疑問を解決!
ドクターワンデルのよくある疑問と回答は、下記のとおりです。
- 食べなくなったら4つの対処法を試す
- 犬種別ドッグフードを他の犬種に与えるのはおすすめできない
- 同じドッグフードを与え続けてアレルギーを発症する確率は低い
- 愛犬に適したドッグフードは公式サイトから簡単に検索できる
- ドッグフードは一般的に1日2回与える
- ドライフードは基本的に丸呑みしてしまっても大丈夫
- 穀物を多く使用していても消化できるように製造している
- ドライフードとウェットフードは水分量が異なる
それぞれ詳しく解説していきます。
今まで食べていたのに急に食べなくなった時の対処法4つ
今までロイヤルカナンドッグフードを食べていたのに、急に食べなくなると困りますよね。
ロイヤルカナンドッグフードを食べなくなってしまった時の対処法は、以下通りです。
対処法1 | ドッグフードを37〜38℃程度に温める(ドライフードの場合:50℃程度のお湯でふやかして冷まします) ※熱湯でふやかすと栄養素が崩れるので要注意 |
対処法2 | ドライフードではなくウェットフードに切り替える(ロイヤルカナンは、同じシリーズでドライフードとウェットフードの両方を販売しているケースがあります) |
対処法3 | 食器を床置きしている場合は、高さのある食事台に変更してみる(食器の位置が愛犬の肩にくるのが理想です) |
対処法4 | 健康体の犬で療法食以外の総合栄養食を与えている場合は、鶏肉や牛肉など愛犬が好きなものをトッピングする |
犬種別ドッグフードを他の犬種に与えないほうが良い
ロイヤルカナンドッグフードには、犬種の専用ドッグフード(ブリード ヘルス ニュートリション/BHN)があります。
このシリーズのドッグフードは、それぞれの犬種に適した栄養バランスで作られています。
該当の犬種用ドッグフードがない場合は、犬種別ドッグフード以外のシリーズで検討すると良いでしょう。
なお、ロイヤルカナンドッグフードで準備している犬種別ドッグフードは、以下通りです。
- チワワ
- ダックスフンド
- プードル
- 柴犬
- ポメラニアン
- ヨークシャーテリア
- マルチーズ
- ミニチュアシュナウザー
- パグ
- キャバリア キング チャールズ
- フレンチブルドッグ
- ラブラドールレトリバー
- ゴールデンレトリバー
- ジャーマンシェパード
- ブルドッグ
- ボクサー
- ロットワイラー
- グレートデーン
- アメリカン コッカー スパニエル&イングリッシュ コッカー スパニエル
- ジャック ラッセル テリア
- ビーグル
- ビション フリーゼ
同じドッグフードを与え続けても食物アレルギーの発症率は低い
ロイヤルカナンでは、ずっと同じドッグフードを食べ続けても食物アレルギーを起こさないケースのほうが圧倒的に多いという見解です。
ただし、犬の管理栄養士としては、健康体の犬に関しては人のように、犬にも様々な食材を与えることをおすすめします。
ドッグフードに含まれる食材には1つ1つ特徴があり、含まれる栄養素やメリット・デメリットも異なります。
そのため、特定の栄養素の制限がない犬(健康体の犬)においては、ドッグフードは数種類準備してローテーションで使うことをおすすめします。
どれを選べば良いか分からない場合は公式サイトを参考にする
ロイヤルカナンのメリットはレパートリーが多く、犬に合わせて種類を選ぶことができることです。
一方、種類が多すぎてどれを選んだら良いのか分からない、という方も多いのではないでしょうか。
犬は犬種や体のサイズ、体重、年齢、生活環境、運動量など、様々な違いにより必要な栄養素が異なります。
そのため、ロイヤルカナンドッグフードの公式サイトでは、「愛犬にぴったりのフードを選ぶ」ページで犬に適したドッグフードを選べるようになっています。
犬のサイズなど様々なシーンから選ぶことができるので、ぜひ参考にしてください。
ドッグフードは一般的に1日2回与える
消化機能が発達段階の子犬の場合は、1日3~4回に分けて少量ずつドッグフードを与えます。
しかし、生後6カ月くらいから1日2〜3回程度が一般的です。
ちなみに、老犬や小型犬の場合は一度にたくさんの食事を摂れないことがあります。
それぞれの愛犬に合わせて食事の回数を考えてあげましょう。
ドッグフードは基本的に丸呑みしてしまっても問題ない
ドライフードは、基本的に犬が丸呑みしてしまっても消化できるようになってます。
しかし、食べてすぐ吐き戻してしまったりする場合は以下のような対処法を試してみましょう。
- 犬が噛んで食べるような粒サイズのドッグフードに変更する
- ドライフードはふやかして与える
- ドライフードを軽く湿らせる
- 犬が落ち着いて食べられる環境を作る
穀物を多く使用していても消化できるように製造している
最近ではグレインフリードッグフードの人気が高まっています。
しかし、ロイヤルカナンドッグフードは小麦から精製される小麦グルテンなど様々なグレインを使用しています。
犬の管理栄養士としてはおすすめできる原材料ではありませんが、これらグレインはドッグフードの製造工程の中で消化しやすいように加工されています。
消化性については、非常に優れています。
ドライフードとウェットフードは水分量が異なる
ロイヤルカナンドッグフードには、ドライタイプもウェットタイプもあります。
ドライフードはg当たりのカロリー量が高く、ウェットフードはg当たりのカロリー量がドライフードより低くなります。
そのため、ウェットフードだけで1日に必要な食事を摂ろうとすると、犬に与える量はドライフードよりも遥かに多くなります。
ロイヤルカナンドッグフードの療法食一覧|腎臓や消化器
ロイヤルカナンの療法食は、特定の病気に配慮、または健康状態に適した食事療法に利用することを目的として作られているドッグフードです。
ロイヤルカナンの療法食一覧は、以下通りです。
疾患別犬用食事療法食(62種類) | 犬の病気や健康状態 | 形状・目的 |
低分子プロテイン | 食物アレルギーによる皮膚症状や消化器系症状のある犬 | ドライフード |
スキンケア パピー 小型犬用 | 皮膚疾患のある子犬 | ドライフード |
腎臓サポート リキッド | 慢性腎臓病を発症している犬 | 流動食 |
低分子プロテイン ライト | 食物アレルギーで皮膚に症状が出ている犬や消化器症状のある肥満傾向の犬 | ドライフード |
ユリナリーS/O | ストルバイト結石症やシュウ酸カルシウム結石症を発症している犬 | ウェットフード |
満腹感サポート | 減量が必要な犬、肥満の犬 | ウェットフード |
ニュータードケア | 避妊・去勢後の犬 | ドライフード |
セレクトスキンケア | 皮膚病を発症しやすい犬や皮膚のバリア機能が低下しやすい犬 | ドライフード |
ユリナリーS/O エイジング7+ | ストルバイト結石症やシュウ酸カルシウム結石症を発症している犬 | ドライフード |
消化器サポート パピー | 消化器疾患のある子犬 | ウェットフード |
消化器サポート 低脂肪 | 消化吸収不良が原因で下痢や高脂血症がある犬 | ウェットフード |
ユリナリーS/O 小型犬用 | ストルバイト結石症やシュウ酸カルシウム結石症を発症している小型犬 | ドライフード |
消化器サポート 低脂肪 小型犬用 | 消化吸収不良が原因で下痢や高脂血症がある小型犬 | ドライフード |
ユリナリーS/O | ストルバイト結石症やシュウ酸カルシウム結石症を発症している犬 | ウェットフード |
低分子プロテイン | 食物アレルギーで皮膚症状や消化器症状がある犬 | ウェットフード |
満腹感サポート トリーツ | 体重管理中の犬|満腹感サポートの食事療法時のトリーツ | おやつ |
ユリナリーS/O エイジング7+ | ストルバイト結石症やシュウ酸カルシウム結石症を発症している犬 | ウェットフード |
満腹感サポート+CLT 小型犬用 | 肥満で減量と精神面の健康に配慮が必要な小型犬 | ドライフード |
肝臓サポート | 肝疾患のある犬 | ウェットフード |
消化器サポート 低脂肪 | 消化吸収不良が原因で下痢や高脂血症がある犬 | ウェットフード |
消化器サポート 低脂肪 | 消化吸収不良が原因で下痢や高脂血症がある犬 | 流動食 |
消化器サポート 低脂肪 | 消化吸収不良が原因で下痢や高脂血症がある犬 | ドライフード |
エイジングケア | 成犬や高齢犬 | ドライフード |
心臓サポート | 重度の心疾患を発症している犬 | ウェットフード |
スキンケア 小型犬用 | 皮膚疾患のある小型犬 | ドライフード |
消化器サポート 高栄養 | 消化器疾患がある犬 | 流動食 |
糖コントロール | 糖尿病を発症している犬 | ウェットフード |
肝臓サポート | 肝疾患のある犬 | ドライフード |
満腹感サポート+低分子プロテイン | 減量が必要な犬で食物アレルギーが原因で皮膚疾患や消化器疾患の犬 | ドライフード |
関節サポート | 関節疾患や年齢的な問題で関節炎がある犬 | ドライフード |
満腹感サポート 小型犬用 | 肥満で減量が必要な小型犬 | ドライフード |
消化器サポート | 消化器疾患のある犬 | ドライフード |
スキンサポート | 皮膚疾患のある犬 | ドライフード |
早期心臓サポート+関節サポート | 初期の心疾患がある犬や関節炎がある犬 | ドライフード |
セレクトプロテイン フィッシュ&ポテト | 食物アレルギーによる皮膚症状や消化器症状がある犬 | ドライフード |
心臓サポート | 重度の心疾患を発症している犬 | ドライフード |
腎臓サポート+低分子プロテイン | 慢性腎臓病で食物アレルギーが原因で皮膚疾患や消化器疾患がある犬 | ドライフード |
ユリナリーS/O トリーツ | ユリナリーS/Oなどによる食事療法時のおやつ | おやつ |
ユリナリーS/O ライト | 下部尿路疾患を発症している肥満傾向の犬 | ウェットフード |
消化器サポート 高繊維 | 下痢で食物繊維を食事で多くした方が良い犬や大腸性疾患のある犬 | ドライフード |
糖コントロール | 糖尿病の犬 | ドライフード |
クリティカル リキッド | 栄養要求量が多い犬(病気や老衰などにより少量で必要なエネルギーを補いたい犬) | リキッド |
セレクトプロテイン チキン&ライス | 食物アレルギーが原因で皮膚症状や消化器症状がある犬 | ウェットフード |
セレクトプロテイン ダック&タピオカ | 食物アレルギーが原因で皮膚症状や消化器症状がある犬 | ドライフード |
消化器サポート(低脂肪) トリーツ | 消化器サポートで食事療法をしている犬 | おやつ |
消化器サポート パピー | 消化器疾患のある子犬 | ドライフード |
腎臓サポート | 慢性腎臓病の犬 | ウェットフード |
ユリナリーS/O | ストルバイト結石症やシュウ酸カルシウム結石症を発症している犬 | ドライフード |
早期腎臓サポート | 初期段階の慢性腎臓病を発症している犬 | ドライフード |
低分子プロテイン 小型犬用 | 食物アレルギーによる皮膚症状や消化器系症状のある小型犬 | ドライフード |
退院サポート | 栄養要求量が多い犬(術後や病気発症などにより少量で必要なエネルギーを補いたい犬) | ウェットフード |
ユリナリーS/O+満腹感サポート | ストルバイト結石症やシュウ酸カルシウム結石症を発症していて減量が必要な犬 | ドライフード |
腎臓サポート | 慢性腎臓病の犬 | ドライフード |
セレクトプロテイン カンガルー&オーツ | 食物アレルギーが原因で皮膚症状や消化器症状がある犬 | ドライフード |
腎臓サポート セレクション | 慢性腎臓病の犬 | ドライフード |
満腹感サポート | 減量が必要な犬、肥満の犬 | ウェットフード |
ピルアシスト | 薬を飲むのが苦手な犬 | 投薬用フード |
ユリナリーS/O+低分子プロテイン | ストルバイト結石症やシュウ酸カルシウム結石症の犬で食物アレルギーが原因で皮膚症状や消化器症状がある犬 | ドライフード |
アミノペプチド フォーミュラ | 食物アレルギーで皮膚症状や消化器症状がある犬 | ドライフード |
低分子プロテイン トリーツ | 低分子プロテインなどによる食事療法中の犬 | おやつ |
ユリナリーS/O ライト | 下部尿路疾患を発症していて肥満傾向にある犬 | ドライフード |
腎臓サポート 小型犬用 | 慢性腎臓病の小型犬 | ドライフード |
療法食はロイヤルカナンがおすすめ!
今回は、ドッグフード開発者である犬の管理栄養士がロイヤルカナンドッグフードについて紹介しました。
ロイヤルカナンドッグフードは原材料や成分を中心に評判が悪く、健康体の犬にはおすすめできません。
しかし、療法食については疾患に応じた配合設計が行われており、実際に数値が安定していたり病状が良くなっている評判も多いのが特徴です。
この記事の簡単なまとめ
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